
専門学校や養成所に通っても、確実にプロの声優になれるという保証はありません。
むしろ、実際には声優になれない人の方が圧倒的に多いです。
それだけプロへの道は厳しく、狭き門なのです。
有名な声優養成所に入ったとしても、たとえ養成所の特待生になったとしても、
それは同じことです。
逆を言えば、正しい努力を積み重ね、夢を諦めさえしなければ、
誰でも声優になれる可能性があります。
声優を含め芸能界には、個性溢れる様々なタイプの方がいますが、
必ずしもカワイイとか、カッコいいとか、歌が上手いとかだけが個性ではありません。
コンプレックスをバネにしたり、それを売りにしてブレイクする芸能人の方もいます。
子供時代から活躍している方もいれば、30代や40代を過ぎて急にブレイクをする方もいます。
プロの声優にも、たくさんのタイプの方がいますので、
あなたが現在どんな状況であれ、夢を叶えられる可能性は十分にあります。
しかし、声優業界で実際に働いているスタッフから見れば、
「この子はゼッタイに夢を叶えられるタイプの人間じゃないな」
という人がハッキリわかります。
“この子、本当にヤル気あるのかな?”
“この子、勘違いしてるな”
・・・スキルがあるかないかは別として、
性格や言動からそういった雰囲気が伝わってしまっては損をしてしまいます。
スタッフさんから応援されなくなってしまい、チャンスの神様からも遠ざかってしまうのです。
専門学校や養成所は、声優としてのスキルをただただ磨くためだけの場所ではありません。
声優業界で働く人間としての心構えを身につけたり、
声優になるためのチャンスを手に入れる絶好の場なのです。
そのスクールに通うことで得られる人脈、ノウハウ、情報など、
スクールが持っている資源を最大限活用しなければいけないのです。
スクールに通ってスキルを磨いても声優になれない人は、それができない人です。
そして、自分自身では気づかないうちに、
チャンスから遠ざかってしまうようなNG行動をしてしまっている人は意外に多いのです。
それでは、スクールに通っても声優になれない人は、どんな人なのでしょうか?
今回の記事では、スクールに通ってもゼッタイ声優になれない人の特徴を紹介します!
●スクールに通ってもゼッタイ声優になれない人・9つの特徴

1.ただのミーハー
ミーハーが悪いという訳ではありません。
ミーハーな感覚が力になる世界でもあります。
しかし中には、スクールに通っているというだけで満足してしまう人がたくさんいるのです。
有名な声優の方が講師だとか、
あのアニメのスタッフさんと話す機会があったとか、
有名な養成所に通っているとか…
それだけでは絶対にプロの声優になれません。
2.言い訳する
結果が出ないことに対して「調子が悪かった」とか「今はまだ実力不足だから」などと、
せっかくのチャンスを断ったりする人がいます。
もちろん、その理由が正しい場合もありますが大切なことは、
実力不足を受け入れて努力をしたり、チャレンジをする姿勢です。
極端な話、あなたが声優になれなくても誰も文句は言いません。
スタッフさんは、あなたが声優になるためのサポートを一生懸命してくれる人たちですから、
本音を伝えたり、前向きな姿勢を見せるように心がけましょう。
言い訳ばかりしていると、そのうちあなたを応援してくれる人がいなくなってしまいます。
3.逃げ道を作る
声優を目指してスクールに通っているはずなのに、
声優になるという夢を否定してしまう人がいます。
声優になれなかった時に恥をかくと思ってしまうのか、予防線を張って、
「別に声優になれなくてもいい」と口走ってしまう人がいます。
確かにスクールに通っている人の中には、最終的にプロの声優になれなくても、
通っていたスクールの講師や業界のスタッフとして働く人などもいますが・・・。
しかし、講師やスタッフも、妥協してなれるほど甘くはありません。
講師やスタッフは、指導する力やスクールの経営、ビジネスについてなど、
声優として自分を表現することとは全く別のことを考えている人たちです。
自分の夢を堂々と語れない人は、結局別の道を目指しても同じです。

4.誰かのせいにする
最終的に声優になれなかったからといって、
スクールやその講師・スタッフを恨んでも意味がありません。
スクールが約束しているのは、レッスンの提供であり、
デビューを保証している訳ではないのですから。
下積み時代はチャンスを掴むために、養成所を2つ掛け持ちして、
最終的に声優になった人もいるくらいです。
自分の夢は、自分で掴むしかありません。
5.与えられた課題しかやらない
スクールの卒業証書をもらっても、声優にはなれません。
「スキルを磨きながら、チャンスとなる情報を手に入れる場所」
・・・スクールの存在について、こんなふうに割り切った考えを持つことが必要です。
チャンスを掴むために、与えられた課題をやってくる真面目な生徒(=応援される生徒)に
なることはOKですが、受け身な姿勢だけではダメです。
スクールに内緒で受けたオーディションの選考が進み、
時には、そのためにスクールをサボったり、
課題をおろそかにするぐらいの気持ちがあっても良いでしょう。
6.本番に弱い
よく、「私、本番に弱いタイプなんです」と言う人がいますが、
本番に弱いのであれば、それはただの練習不足です。
本番に弱いタイプと自覚しているなら、本番に強くなるために努力することが必要です。
プロの声優になったら、常に本番しかありません。
7.運も実力のうち…と割り切れない
芸能界は、理不尽なことだけらけです。
なぜこの人が選ばれて、自分が選ばれないのか?と思うこともあるでしょう。
しかし、怒っても始まりません。
その気持ちを我慢して、腐らずに努力を続けることで、
自分にもいつか運が巡ってくる…そう割り切りましょう。
8.過去にばかりこだわっている
過去の良い思い出や経験ばかり自慢して、自分を大きく見せようとする人がいます。
例えば、昔、劇団に入っていたとか、別の有名な声優スクールに通っていたとか、
小さなアニメ作品に声優として参加したことがある…とか。
現在の実力や結果に結びついていなければ、それはすべて意味のないことです。
大切な過去の経験は、現在や未来に結びつけなくてはいけません。

9.カッコ悪い自分を見せない
チャンスを手に入れるためには、貪欲な姿勢が大切です。
しかし、その貪欲な姿勢を見せることが苦手な人たちはたくさんいます。
かっこ悪いと思われないか?
ズルい とか いやらしい と思われないか?
誰かに怒られないか?
自分のキャラじゃないとビックリされないか?
Etc・・・
そんな小さな世界の世間体ばかり気にして、遠慮したりして、カッコつけてしまうのです。
夢が叶うなら、ちょっとくらい自分のカッコ悪いところを見せてもいいじゃないですか!
少し勇気を出すことで、必ず新たなチャンスが手に入ります。
●スクールは、あくまで夢を叶えるための通過点
今回は、スクールに通ってもゼッタイ声優になれない人の特徴を紹介しました。自分の中に当てはまる部分はありませんでしたか?
1つも当てはまらなかったという方は、きっと気力に満ち溢れ、
スクールに通うことでプロに近づいているという実感のある方でしょう。
絶対にプロになれるという気持ちで、そのまま突き進んでいきましょう。
まだ声優になれていない訳ですから、油断したり、手を抜いたりせず、
謙虚な気持ちを持ち続けレッスンに取り組むことが大切です。
当てはまる部分がたくさんあった方も、落ち込まなくて大丈夫。
夢を叶えられる人は、夢を追っているその過程で、成長や進化をしていける人です。
スクールに通い、悩み苦しみ成長していく過程が、
人に夢や感動を与えることができるプロの声優へと育ててくれるのです。
スクールに通うと、最初から高いスキルを持っている人や、
この人はゼッタイにプロになれると言われるような才能を持ったスゴイ人に会うこともあるでしょう。
年下の子や、自分よりもレッスン歴の短い後輩が先にデビューするということもあります。
しかし、そこで自信を失くす必要はありません。
悔しいと思うでしょうし、嫉妬もするでしょう。
ぜひその気持ちを、自分の成長のエネルギーの糧にして、行動に起こしましょう。

自分のいる現在地がゴールでは、ありません。
スクールは、あくまで夢を叶えるための通過点なのですから。
必ずくるその日のために、努力を続けましょう。
TEXT / 内田涼一