- 2016-11-1
- 声優になるためのお役立ちコンテンツ

●業界用語を覚えて、自分の世界を広げよう!
あなたは、業界用語を正しく理解していますか?声優スクールは、声優業界の入り口です。
そこでは、声優業界でバリバリ働いている一流声優さんや、
業界の大人の方に出会う機会もあるでしょう。
直接指導を受ける講師の先生も、元は現場で声優の仕事をしていたという人や、
現在も現役で声優をしているという人もいるでしょう。
彼らは、長く声優業界にいるので、
普通の人が日常生活では使わないような言葉を、普段から自然と使用します。
その言葉を理解できるということは、
これから声優業界で働く人たちにとっては、とても大切なことです。
講師が話していることを正確に理解できなければ、
うまくコミュニケーションがとれないこともあるかもしれません。
また、スタッフさんたちが話している業界用語を理解できれば、
会話に入っていくキッカケも掴みやすくなるでしょう。
もちろん、理解できない業界用語を聞いた時は、質問をする勇気も必要です。
知ったかぶりすることで、逆に、恥をかいてしまう可能性もあります。
素直に「すみません、〇〇ってどういう意味ですか?」と聞ける人の方が、
大人たちからは、かわいく見られるものです。
しかし、ある程度の用語は知っておかないと、
緊迫した現場などでは質問をしている余裕もなく、柔軟な対応ができません。
“ダメな奴” “あいつは使えない” と、
周囲の共演者やスタッフさんから陰口を叩かれてしまうかもしれません。
今回は、これから本格的に声優を目指す人のために、
これだけは知っておいた方がいい!という業界用語を紹介します!
どれも、一度は耳にしたことがある、
または、これからレッスンや現場を経験する中で必ず聞く言葉。
要チェックです!
●超絶保存版『声優志望のための業界用語集』
<ア行>
「朝10(あさじゅー)」朝の10時から収録開始という意味です。
特にアニメの収録は、朝の10時以降に始まることが一般的です。

「アテる」
“声をあてる” という表現をよくしますが、「アテる」とは、
キャラクターや人物の口の動きに合わせて、セリフを吹き込むことです。
「アテレコ」
完成している映像作品に、声をあててレコーディングすることから、
「アテレコ」と呼ばれるようになったそうです。
「アフレコ」もほぼ同じ意味を持っています。
しかし、海外作品の吹き替えや特撮の収録の場合は、
「アフレコ」とは言わず「アテレコ」の方を使用することが一般的のようです。
「アドリブ」
台本にはない、その場で考えたセリフを意味します。
自由に任されているという反面、より表現力やセンスも問われます。
そのため、このアドリブが上手にできるかどうかで、
その声優の実力がアドリブを通してそのまんま表に出ます。
「アフレコ」
アフレターレコーディングの略称です。
完成した映像作品に合わせて、後から声を収録する作業のことを言います。
「アテレコ」ともほぼ同じ意味ですが、
「アフレコ」は、主にアニメ作品の収録に対して使われます。

「入(い)り」
収録や撮影など、仕事現場に入ることを指します。
また、その時間のことを「入り時間」と呼びます。
仕事現場では、“〇〇さん、何時入り?” “明日の収録、何時入り”
といった言葉をよく耳にすることになるでしょう。
「外郎売(ういろううり)」
歌舞伎の演目である「外郎売(ういろううり)」は、
声優、アナウンサー、演劇など、声を武器として仕事をする人たちにとっての定番教材です。
発生や活舌を鍛えるための要素がたくさん詰まっているため、
下積み時代に何度も特訓をしたという声優さんたちが多くいます。
「押(お)す」
収録や撮影、イベントの時間が、予定よりも長引いてしまうことを「押す」と言います。
“今、何分押し?” “5分押しでスタートです” といった使い方をします。
現場が「押す」と、スタッフさんたちは、ピリピリし始めます。
「おしり」
収録や撮影の終了予定時間のことです。「けつ」と言ったりもします。
「OFFセリフ」
セリフを発するキャラクターの口元が見えない状態で発するセリフのことを言います。
通常、映像に映っているキャラクターの口元を見てセリフをあてていくことが多いですが、
例えば、背中を向けながら話しているシーンや、
その映像に映ってない人物が語るシーンなどが「OFFセリフ」ということになります。
「オンリー」
個人のセリフを、単独で録音をすることを指します。
通常のアフレコのように、映像などを見ながらではなく、
単純にマイクに向かって声だけ収録するので、そのように呼ばれています。
“〇〇さん、オンリーください!”という感じでスタッフさんから指示が出され、
声だけ収録して、後から編集作業によって、セリフと映像を合わせるのです。
<カ行>
「外画(がいが)」海外作品や洋画のことです。
「ガヤ」
セリフではなく、人が大勢いてガヤガヤ話している、ざわめきのような音を「ガヤ」と言います。
「ガヤ」の収録は、スクールに通う生徒でも参加できる機会があるかもしれません。
「ガヤ」のみの参加の場合、映像作品にクレジット(名前が載る)されることはありませんが、
プロの現場を知れるよい機会ですので、チャンスがあればぜひ参加しましょう。
「影(かげ)アナ」
イベントの会場内などで、音声だけでアナウンスをすることです。
ステージに登場する訳ではなく、舞台の袖(=影)で、
原稿を読むことからそのように呼ばれています。
ライブなどに行くと“本日は、ご来場頂き、誠にありがとうございます。開演に先立ちまして…”と、
注意事項をアナウンスするあれのことです。「影ナレ」も、ほぼ同じ意味です。

「上手(かみて)」
客席側から見て、ステージの右側方向を指します。
声の収録に舞台はないので関係ありませんが、
ステージに出演するイベントや舞台では、必ず使われる言葉です。
例えば、「上(かみ)ハケ」は、客席側から見て、
ステージの右側に向かって「ハケる(=去っていく)」という意味です。
「上手」の逆は、「下手(しもて)」です。
「キュー」
収録開始の合図のことです。
スタッフの手振りや、スタジオ内に設置されているランプで、キューを出します。
<サ行>
「尺(しゃく)」作品やセリフの時間の長さのことを指します。
「事務所」
声優人材を管理している会社です。
声優が、声優活動をしやすように、営業を行ったり、スケジュールを管理したり、
関係企業との交渉を行ったり、様々な支援をしてくれる会社です。
マネージャーが在籍しているのも、事務所です。
「(声優)プロダクション」も同じ意味です。

「下手(しもて)」
「上手」の逆で、客席側から見ると、ステージ左側の方向を指します。
「宣材(せんざい)」
宣伝材料の略称です。
プロフィール写真やボイスサンプルやグッズなど、声優を売り込むための材料です。
知名度のない声優にとって、宣材はとても大切です。
宣材が悪いと、せっかく実物がよくても、書類選考に通過しません。
<タ行>
「タイムコード」収録の際、モニターに表示される経過時間のことです。
「ダブルブッキング」
同じ日程や同じ時間に、別の仕事のスケジュールを入れてしまうことです。
信用がなくなってしまいますので、このようなことがないよう
下積み時代から自己管理をしっかりと行っていきましょう。
「ト書き(とがき)」
台本の中で、セリフではない部分に書いてある、
シーンの状況説明や人物の心情などが記載されている文章のことです。
同じセリフでも、どんなシチュエーションかによって、表現の方法が変わってきます。
そのシチュエーションを伝えるのが、「ト書き」です。
<ナ行>
「日俳連(にっぱいれん)」「日本俳優連合」の略称です。
「日俳連」は、俳優(声優やタレントも含め)のために設立された団体で、
様々な著名人が加入しています。
声優のギャランティ(お給料)は、この「日俳連」が規定している
ランク制度を基準にして決められることが一般的です。
<ハ行>
「鼻濁音(びだくおん)」「が・ぎ・ぐ・げ・ご」など、鼻濁音の子音を発音するとき鼻に音を抜くものを言います。
例えば、「が」をハッキリと強く発生するのではなく、
鼻濁音の場合は、「(ん)が」と、少し濁るような音になります。
この鼻濁音の使いこなしが、良い発声をするためのポイントの1つです。
「ブレス」
息継ぎ(間)を入れる部分のことです。
「バミる」
ステージ上で、演者の立ち位置を分かりやすくテープなどで
目印をつけることを「バミる」と言います。
コンサートなどでは、暗いステージの床部分をよく見ると、色のついたテープで
×印をつけるなどして立ち位置が分かるようにしています。
「バラし」
仕事現場から撤収するという意味や、
仕事のために抑えていた日程をキャンセルしたり変更したりするという意味があります。
「V(ブイ)」
VIDEO=映像や映像作品のことを指します。
(今の時代は、ビデオではなく、データやDVDが主流ですが…)
ヴィーガン
<マ行>
「巻く」予定されていた時間よりも、早く進行することです。
その反対が、「押す」です。
実際の現場では、段取りよく早く進むことはあまりありません。
たいていは、押します。
そんな時は、ディレクターなどが「巻きでお願いします!」と言って、
遅れを取り戻すためにテキパキやっていこうという指示を出すのです。
<ヤ行>
「養成所(ようせいじょ)」主に声優プロダクションが運営しているスクールのことです。
そのため養成所で成績優秀な生徒は、
その養成所を運営しているプロダクションに所属できる可能性が高いと言えます。
レベルによるクラスが分けがあったり、
大手では、入所するためのオーディションがあることも養成所の特徴と言えるでしょう。

「読み合わせ」
声優が実際に顔を合わせながら、台本の各自のセリフを読んでいくことです。
「本読み」とも言います。
<ラ行>
「リップロール」発声練習や歌のレッスンに取り入れられている
最もポピュラーな基礎トレーニング方法の1つです。
その方法は、唇を震わせながら発声を行うもの。
このトレーニングを行うことで、高い音域を出すことができるようになると言われています。
※ワ行は、特にありません。
TEXT / 内田涼一※おススメ → 大阪のハロウィンビュッフェ