
どうして声優として成功するのは、難しいのでしょうか?
“ 声優は、狭き門”
“ 声優は、稼げない ”
“ 声優になっても、声優の仕事だけで生活していけるのは、ほんの数% ”
そんな情報ばかりが先行して、
まだ何も始めていないうちに落ち込んだりすることはありませんか?
確かに、現在活躍している声優さんのキャリアなどを調べると、
小さな子供の頃から劇団に所属していたり、
高校生のうちから芸能人が通うような学校に通っていたりすることもあるでしょう。
高校生や大学生から本格的なレッスンを始めようと思っている自分とは、
スタートの時点で、もう環境が全然違う・・・
そんなことを考えて、やる気を失くしていませんか?
しかし、どんなに小さな頃からレッスンを受けて演技のスキルを磨いたとしても、
最終的にプロの声優になれなかったという人はたくさんいます。
また、専門学校や養成所に行けば、高いスキルを持った人もたくさんいますが、
スキルが高いからといって全ての人が声優になれる訳ではありません。
逆に、自分の夢を諦めきれず、社会人になってから養成所に通い始め、
超人気声優にまでなった方もたくさんいます。
大切なのは、レッスンを始める時期ではありません。
最終的に声優になれる人となれない人とでは、何かが違うのです。
では、いったいどんな人がプロの声優になれるのでしょうか?
プロの声優になる人たちは、普通の人と何が違うのでしょうか?
もちろん、プロの声優を目指す上では、「演技力」や「表現力」が
必要なのは言うまでもありません。
また歌手としても成功している声優アーティストの方であれば、
「歌唱力」も身に着けています。
「演技力」・「表現力」・「歌唱力」
・・・上記の3つのスキルやテクニックは、生まれつき持っているものではなく、
一般的には、後天的に身に着けるものです。
後天的なものは、声優学校に通いながら、レッスンを通して努力で身に着けることができます。
そこで、今回紹介する“資質”とは後天的なものではなく、
生まれ持った才能や性質のことです。
その人自身の性格や特徴とも言えるでしょう。
性格や特徴は、これまでの人生経験で築き上げてきたもの、
その人が生まれ持ったものなので、声優学校に通うことで身に着けたり、
そう簡単に変えられるものではありません。
では、「声優として成功するためにゼッタイに必要な7の資質」を紹介します!
●声優として成功する為にゼッタイ必要な7の資質

1.<声優やアニメが好き>
そんな当たり前のこと!?と思うかもしれませんが、これこそがあなたの大切な原点です。
ただ普通に生活しているだけでも色々とやらなければいけないことがあるのに、
毎日声優のことを思い出して考えられるなんて、1つの立派な才能ですよ。
また、声優学校に通い少しずつ業界の裏側を知っていくと、
声優業界は、あなたが想像していたよりも地味で苦労が多く、
古い慣習のある業界だと感じることがあるかもしれません。
弱音を吐いたりして、少しずつ夢から遠ざかってしまうかもしれません。
そんな時は、原点に返りましょう。
アニメが大好きだという気持ちや、なぜ自分は声優になりたいと思ったのか、
そのきっかけを思い出してみましょう。
夢が叶ったら、辛いこと以上に楽しくて素晴らしいことがたくさん待っていますから。
2.<言い訳をしない人>
本当に声優になるという夢を叶えたいなら、言い訳をしてはいけません。夢を叶える過程では、辛いこと、苦しいこと、理不尽だと感じること
・・・自分の思うようにいかないことがたくさん起こるでしょう。
うまくいかないことに対して、どんなに正当な理由を見つけて、
他人に上手に説明できたとしても意味はありません。
あなたの夢が遠ざかるだけです。
“ でも… ”、“ そんなこと言っても… ”
・・・こんな風に考えるクセがある人は、意識して一刻も早く治すべきです。
3.<思いやりのある人>
声優のお仕事は、アニメを作る監督さんや、CMやゲームを作るためにお金を出している企業の存在なしでは成立しません。
また、その映像作品を観たお客さんが気に入ってくれるかということも重要です。
自分のやりたいことだけを表現できるのが声優ではありません。
この役には、どんな声や表現が求められているのか?
どうすれば監督やお客さんに喜んでもらえるのか?
そして、上手くいかなかった時は何がいけなかったのか?
このように相手のことを想像して、客観的に考えられる力が必要です。
4.<自分のことをアピールできる人>
目立たなくても努力していれば、必ず誰かが見てくれていて、いつか声優としてデビューができる・・・
確かにそういう考え方もあるかもしれません。
しかし、声優になりたいと思っている人は、世の中に何万人、何十万人といます。
その中で選ばれるのは、やはり【目立つ人】です。
ある声優さんは、専門学校に通う前は、とても引っ込み事案だったそうです。
しかし、そのことを自分自身でも分かっていたため、専門学校に入ってからは、
常に講義やレッスンで1番前の席に座って度胸をつけたそうです。
目立つとは、必ずしも、美人やイケメンだったり、話が面白かったり、
歌が上手いということだけではありません。
だからこそ、人から注目されるために、人に選んでもらうために、
どうしたら自分の個性をアピールできるのかを常に意識しておきましょう。
すぐには自分の個性が見つからないかもしれません。
しかし、それを意識するのとしないしないのとでは、
成長のスピードも、その先の未来も大きく変わります。
5.<人間関係やチームワークを大切にできる人>
目立つことも大切ですが、声優のお仕事は自分1人では成立しません。ナレーション録りは、
集団で行うものですので自分の練習やスキル不足で上手くできなければ、
周りの声優さんにも迷惑をかけてしまいます。
練習や体調管理など含め、自己管理がしっかりできなければいけません。
もちろん稽古や収録の遅刻はご法度です。
そして、声優業界や芸能界は、挨拶、礼儀にはとても厳しい業界です。
先輩後輩の上下関係にも厳しく、仮に自分と同い年や、自分よりも年下の人であっても、
その業界で先に活動していれば先輩扱いしなくてはいけません。
これは、辛くてもある程度は我慢しなければいけません。
また、アニメやCMの映像作品には、声優やタレントさんだけでなく、
たくさんスタッフの人が関わっていることを忘れてはいけません。
裏方のスタッフさんとの関係もとても大切です。
偉い人や関係者にゴマをすれという訳ではありません。
みんな人間ですので、挨拶をしっかりしてくれるとか、礼儀正しいとか、
いつも笑顔で話しかけやすいとか。。。
そういった当たり前のことで親しみを持ってくれて
「また一緒に仕事がしたい!」と思ってくれるのです。
6.<責任感が強い人>
声優業界に入ってからも、あるいは声優学校に通っている時代だったとしても、人間関係やチームワークが大切なのは言うまでもありません。
ただ自分自身に何かが起きた時、何かを決断したり、
最後にその責任を負うのは自分自身です。
「きっと誰かが助けてくれる」という甘い考えは、持たない方がよいでしょう。
また、夢を実現する過程では、金銭的な面で人に頼ったり、
何かを犠牲にしなければいけないこともあるでしょう。
親しい人や家族との人間関係にヒビが入りそうになることもあるかもしれません。
しかし、夢を実現するためだからといって何をしても良いという訳ではありません。
自分がやったことに対して、最後にその責任を負うのは自分です。
そういう想いを持って真剣に取り組む覚悟や強さがなければ、
厳しい声優業界を生き抜いていくことはできません。
7.<「自分はゼッタイに声優になる」と信じている人>
どんな苦労や努力も、ゼッタイに自分が声優になれると分かっていれば耐えることができます。
途中で諦めてしまう人は、自分は声優になれないかも・・・と
自分を信じることができなくなってしまった結果です。
これまで声優に必要な様々な資質を紹介してきましたが、
自分を信じることができなければ、結局その夢を叶えるのは難しいでしょう。
逆に、自分を最後まで信じることができれば、
少しくらいの欠点があったとしても、乗り越えることができます。
●そして、大切な“+1”の資質
今回の記事では、「声優として成功する為にゼッタイ必要な7の資質」を紹介しました。
あなたはいくつの項目が当てはまりましたか?
『たくさん当てはまった!』という方は、間違いなくプロの声優になれる素質があります。
自分の未来を信じて、これからもたくさんの努力を積み重ねていきましょう。
『半分くらいしか当てはまらなかった…』という人も、落ち込む必要はありません。
なぜなら、その人の性格や特徴は、経験や時間を重ねることで、どんどん変わっていくものです。
ましてや10代、20代のまだ若いうちは、夢の実現に本気に取り組むことで、
誰もが見違えるくらいに自分自身を成長させ、進化させていくことができます。
本格的に声優を目指そうと思っている方は、
今回紹介したポイントを、プロの現場で働く上での心得やヒントにして頂ければ幸いです。
そして、夢を叶えるために忘れてはいけない大切な資質がもう1つ。
それは…
【行動力のある人】
どんなに強い想いがあっても、どんなにスキルを磨いても、
次の行動を起こさなければ何も変化は起きません。
また、辛いことに我慢できる強い人であっても、
それを受け容れ、さらに次の行動に移すことができなければ意味がありません。
幸運が来ることを待っているだけでは、絶対ダメですよ!!
TEXT / 内田涼一